ワンオペ育児を超えてゆけ

旧「羊の夜をビールで洗う」。シングルファーザーなプログラマーのワンオペ育児&暮らしのブログ。たまにガジェットネタも。

コーヒーと小説〜コーヒーには古い小説がよく似合う

相変わらず、お天気がスッキリしない日が続いています。こんな日は一日家に引きこもって、静かに読書に耽ってみるのもありかもしれません。最近、「コーヒーと小説」という書籍を購入して、面白く読んでいるので紹介してみます。

 

※追記:知らなかったのですが、今日は「コーヒーの日」らしいです。

 

庄野雄治 編 「コーヒーと小説」

 

表紙はミュージシャンの安藤裕子さんですね。アンニュイな感じが雰囲気出してていいと思います。

 

「コーヒーと小説」は、徳島県のコーヒー店「アアルトコーヒー」の店主の庄野さんという方が編んだ、古典の短編小説のアンソロジーです。庄野さんがセレクトした、太宰治、江戸川乱歩、梶井基次郎、二葉亭四迷などの「決して代表作でもないし、完成度や評価の高い作品ばかりではない」けれど、「読みやすく、すこぶる面白い」作品を収録しているそうです。

 

庄野さんは、コーヒー屋になってから、音楽のコンピレーションを作ることと短編小説のアンソロジーを編むことの二つの夢ができたそうです。音楽なら十曲で四十分以内、小説なら十編で三百頁以内、のちょうどよい長さのものが良かったのだとか。

 

そんなコンセプトが書かれた前書きに共感を覚えつつ、さっそくセレクトされた短編をコーヒー片手に読んでみました。本はけっこう読む割に、古典ってあまり読み込んでいなかったのですが、少し古めいた文体の文章をこうして腰を据えて読んでみると、妙に落ち着いた気分になれることに気付きます。コーヒーとの相性は、確かに良さそうです。

 

「コーヒーと小説」に収められた短編の中には、実はコーヒーは一切出てこないのですが、コーヒーをテーマにした小説と言えば、同じく古めの小説が復刻された版である「コーヒーと恋愛」が思い浮かびました。

 

獅子文六 「コーヒーと恋愛」

 

「コーヒーと恋愛」は、獅子文六という昭和2,30年代の演出家・大衆小説作家の方の作品です。まだテレビというものが珍しかった時代のお茶の間中年女優のモエ子と、その恋人で演劇を志す若者ベンちゃんとの恋愛模様が、コミカルに淡々と綴られた作品です。こちらには、コーヒーに関するうんちくが所々に出てきます。

 

この本も、随分前にKindleで購入しているのですが、未だに読了しておらず、ふと思い出したときに再び開いて...、とコーヒーを啜るようにちびちびと味わって読んでいます。

 

昭和の大衆小説のリバイバル、というのは今静かなブームのようで、別の作家で、源氏鶏太という方の「青空娘」という小説を、少し前に読みましたが、こちらもやはりコーヒーが似合うかもしれないと思いました。

 

源氏鶏太 「青空娘」

 

こちらは、作家の山内マリコさんが自身のエッセイで薦められているのをきっかけに読みました。源氏鶏太さんは獅子文六さんと同じく昭和初期の大衆小説作家で、初期から中期の作品の多くは映画化されている、当時はなかなかの売れっ子作家だったようです。

 

青空娘、は健気でまっすぐな主人公の有子が、祖母の死をきっかけに見知らぬ東京に上京するところから物語が始まります。上京先で、継母から女中扱いされるなどのひどいいじめを受けるものの、そんな彼女に手を差し伸べたり、思いを寄せるものが現れて、徐々に物語が好転していく...という分かりやすいシンデレラストーリーになっています。

 

読書の秋。天気もすっかり秋晴れ...というわけにはいかない毎日ですが、ただ鬱々とした気分になるよりはいっそ、ちょっとコーヒーでも煎れて、古めかしい小説を開いて、ノスタルジックな気分に存分に浸ってみるのもいかがでしょーか。

 

 

 

 

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