羊の夜をビールで洗う

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羊の夜をビールで洗う

シングルファーザーなプログラマーのワンオペ育児&暮らしのブログ。

カープの優勝の陰で最下位に沈んだドラゴンズ、というか落合博満氏の話。

最近はあまり見られなくなってしまいましたが(子どもにテレビを取られるので)、野球の話でもしてみます。

 

今年のセ・リーグは、広島カープが25年ぶりにリーグ優勝しました。その一方で、19年ぶりの最下位が確定したのが、私の地元近くを拠点とする球団、中日ドラゴンズです。

 

www.nikkansports.com

 

中日ドラゴンズの、近年の低迷の原因はいろいろ言われていますが、監督の谷繁氏だけではなく、GMを務めていた落合博満氏の責任を問う声も大きいようです。

 

落合氏といえば、中日ファンにとっては、宿敵巨人へのFA、10.8決戦でのホームラン、中日監督就任後の快進撃など、長年にわたって賛否さまざまな感情をもたらした、良くも悪くも記憶に残る人物です。ですが、私個人的には「オレ流」と言われる独自性の高い考え方で、選手・監督時代ともに高レベルの結果を残した落合氏は、イチロー選手と並んで野球界では尊敬に値すべき人物だと考えています。

 

野球にそれほど詳しくない方のために、落合氏の経歴の流れを簡単に整理してみます。

 

  • 高校時から野球で頭角を現すも、進学した東洋大学では先輩との上下関係のトラブルから中退し、プロボウラーを目指す。
  • 東芝府中から社会人でプロ入りし、入団直後フォームを酷評されるも、その後最年少の三冠王などロッテで前人未到の三度の三冠王に輝く。
  • 中日移籍後も安定した成績を残すが、年俸が不満で巨人にFAで移籍。今ではエース級選手では当たり前となった、野球選手初の年俸一億円プレーヤーとなる。
  • 引退後、中日の監督に就任した初年度では、現有戦力の能力を10%底上げすることで優勝する、と補強をしないことを宣言し、宣言通り優勝する。
  • その後、8年間で4度のリーグ1位、3度のリーグ優勝、中日ファンにとって悲願であった、53年ぶり日本シリーズ優勝などの結果を残す。

 

シーズン通しての結果だけでなく、個々の采配に目を通しても、日本シリーズを決める試合で8回裏まで完全試合を続けていた山井投手を交代させて試合に勝利するなど、そのユニークさを挙げたら枚挙にいとまがありません。

 

それらの落合氏のユニークな考え方は、その著書「采配」にも随所に現れています。

 

落合博満 「采配」

 

この本には、野球を見たりしたりする人以外にも、仕事をする上で多くの方に参考になりそうな記述が見られるので、その幾つかを引用してみます。

 

自分の仕事だからこそ、まだまだ知らないことがあるはずだという謙虚な姿勢を持ち、仲間、ライバル、同業他社が何かに取り組もうとしている際には、深い関心を寄せながら観察してみるべきだ。 

注意しなければ気づかないような小さなものでも、「手抜き」を放置するとチームには致命的な穴があく。

大切なのは、「自分の置かれている立場を、自身で正当に自己評価すること」である。正当にというのは、自分と向き合い、冷静に組織の中における自分の立ち位置を見るということ。

上司や監督に「嫌われているんじゃないか」。そう考え始めた時は、自身を見る目が曇り始めたサインだと気づいてほしい。 

 

「オレ流」の言葉で評され、他人の意を介さない、ワガママなイメージ、と受け取られがちな落合氏ですが、意外にも冷静に組織の視点から、自身の立ち位置を見据えたり、チームのリスクを検知しようとしていることが分かる一節だと思います。

 

その落合氏を持ってしても、なぜ近年中日が低迷したのか?については、最近本当に野球を見れていないので、多くを語れませんが、野球というのはルールがずっと固定された中でのゲームなので、一つのメソッドが一時期上手くいっても、それが研究され尽くされれば、いずれ新しいメソッドに取って代わられる、ということなのではないかと。映画「マネーボール」で注目された、セイバーメトリクスについても、その有効さの持続性については、賛否両論ありますからね。

 

中日の低迷のニュースから、落合氏の独自性について、改めて私なりに振り返ってみました。今年は、野球界のもう一人の偉人、イチロー選手もさまざまな節目の記録を残しましたが、傑出した選手の考え方やメソッドに着目してみると、何か一つくらいは自分にも参考になるものが得られるかもしれませんね。

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