羊の夜をビールで洗う

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羊の夜をビールで洗う

シングルファーザーなプログラマーのワンオペ育児&暮らしのブログ。

R-18文学賞出身の作家がおもしろい。

世の中には星の数ほどの文学賞がありますが、最近「R-18文学賞」という名前の文学賞を受賞した作家さんの作品をよく読んでいる気がするのでまとめてみます。

 

 

R-18文学賞とは

女による女のためのR-18文学賞 - Wikipedia

 

R-18文学賞は、正確な名前は「女による女のためのR-18文学賞」という名前で、新潮社が主催している新人賞です。選考委員は作家の山本文緒さん、角田光代さんなど私がよく読んでいる作家さんが多く担当されているので、受賞作に好みのものが多いのは、まぁ当たり前と言えばそうなんですけどね。

 

第7回: 山内マリコさん

R-18文学賞の出身で、その後勢いのある作家といえば、まずは第7回に読者賞を受賞された「地方女子作家」山内マリコさんだと思います。山内マリコさんについては、前にもこのブログでとりあげているので、よろしければこちらをどうぞ。

 

www.smartstyle-blog.net

 

第8回: 窪美澄さん

さらに続く第8回には、田畑智子さんの大胆な演技が印象に残る映画「ふがいない僕は空を見た」の原作を書かれた窪美澄さんが大賞を受賞されています。窪美澄さんはその後も、なぜか癖になるじめじめした人間関係や性描写が持ち味の小説を多数出されていますが、その中でも子育て世代の夫婦の葛藤を描いた「水やりはいつも深夜だけど」が個人的には一番印象に残っています。

 

窪美澄  「水やりはいつも深夜だけど」

 

第9回:彩瀬まるさん

第9回に読者賞を受賞された彩瀬まるさんも、好きでよく読んでいる作家さんです。なかでも「あのひとは蜘蛛を潰せない」は、女性作家のテーマの定番ともいえる母娘の確執を書いた小説ですが、主人公の女の子がアラサーにして始めてひとり暮らしをする場面や、大学生のバイトの男の子の恋愛の場面が爽やかに描かれており、何か初心に戻ったほんわかとした気分にさせてくれます。

 

彩瀬まる  「あのひとは蜘蛛を潰せない」

 

第11回: こざわたまこさん

最近の受賞者では2012年の第11回の受賞作を含んだこざわたまこさんの短編集「負け逃げ」が面白かったです。

 

こざわたまこ  「負け逃げ」

 

受賞作の「僕の災い」の冒頭のくだり、

 

野口は、この村いちばんのヤリマンだ。けれど僕は、野口とセックスしたことがない。

 

は、ここ近年で一番「やられたー!」と思った書き出しだったかと。また山内さんと同様、この短編集も地方のさまざまな女性の登場人物を描いた作品なのですが、富山県出身の山内さんと福島県出身のこざわさんで地域性に差が感じられたところも興味深かったです。

 

R-18文学賞は、「女による女のための」という限定句が付けられていますが、男の私が読んでも面白い作家さんを多く輩出しているので、今後も注目していきたい新人賞です。

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